歯を残すために重要な治療は、将来の認知症予防にもつながります

「いくつになっても好きなものを好きなだけ食べたい」というのは、誰もが願うことではないでしょうか。歯周病によって歯を失うということは、好きなものが1つずつ食べられなくなることです。

歯周病

人間は、28本ある歯の総合力によって食べ物を噛み砕きます。そのため、1本でも欠ければ総合力が落ち、そのぶん食べられるものが少なくなるのです。大好きなものばかり並んだテーブルの上から1つずつ料理がなくなっていく...。そう考えると、寂しいと思いませんか?

歯周病とは歯周病とは
歯周病とは、歯周組織(歯肉や歯槽骨など)が細菌によって感染症を発症し、炎症を起こすことで骨が徐々に破壊されてしまう病気です。症状が進むと基本的な治療だけでは治すことが難しく、最終的には歯周組織が歯を支えきれずに抜け落ちてしまいます。

<こんな症状はありませんか?>
・歯ぐきから血が出る
・歯を触るとぐらぐらする
・ブラッシング時や噛み締めたときに痛い
・噛み合わせに違和感がある
・最近、歯並びが悪くなってきた
・最近、口臭が気になる
・朝起きたときに口の中がネバつく
・食べ物が噛みにくい

歯がなくなったら入れ歯やインプラントにすればいい?

歯周病歯周病が進行して歯が抜けてしまっても、最近は精度の高い入れ歯や天然の噛み心地に近いインプラントがあるため、それらで失った歯を補うことはできます。しかし、いずれも天然の歯には勝てません。

入れ歯は天然の歯の6割程度しか力をかけることができません。つまり、噛むために6割以上の力が必要なものは噛めないのです。また、インプラントは1本数十万円もする高価なものです。仮に28本すべての歯をインプラントにしたら何百万円かかるでしょう。逆に言うと28本すべての歯が健康であるということは、何百万円の財産をお口の中に蓄えていることになるのです。

歯周病によって歯を失うと、その大切な財産を切り崩すことになります。何ともったいないことでしょう。

歯周病治療は認知症の予防にもつながります

歯周病治療食べ物をよく噛み砕き味わうこと(咀しゃく)は脳への刺激となることから、認知症との関連性が注目されています。自分の歯でしっかり噛んで食事をする習慣のある人は、認知症になりにくいと言われています。認知症を予防し、最期まで自分の歯で食べる楽しみを味わうためにも、早めの治療と定期的なメインテナンスをお勧めします。

歯周病の症状と治療法

歯周病の症状は、大きく3段階に分類できます。ごく初期の歯周病なら、炎症の原因となっている歯垢や歯石を取り除くだけで症状が改善します。しかし重度まで進行してしまうと、外科的な治療が必要です。

初期歯周病歯周病の症状
歯周ポケットに歯垢や歯石などが付着し始めた状態です。初期のうちであれば自覚症状はほとんどありません。歯垢や歯石を取り除き、歯みがきをしっかり行うといった毎日のケアで症状は改善します。

中等度歯周病歯周病の症状
歯周ポケットが深くなり、歯の根に近い部分に歯垢や歯石が付着し始めます。この段階になると、歯ぐきが腫れる、歯ぐきを押すと血や膿が出るといった症状が出てきます。中等度の治療法も、歯垢や歯石を取り除き、歯みがきをしっかり行うといった毎日のケアです。

重度歯周病歯周病の症状
この段階では歯ぐきが歯から剥がれ、歯を支える骨も溶けてしまっています。舌で触れただけで歯がぐらつく、といった症状も起きます。歯周ポケットの掃除や内服薬では治療できないので、歯ぐきや骨の再生手術が必要です。

当院の歯周病治療

歯周病は初期・中期に基本治療を行うこと、そして治療後はしっかりとメインテナンスを続けていくことが重要です。歯周病の基本治療は、歯周病の原因である歯垢や歯石を除去することが中心となります。

プラークコントロール当院の歯周病治療
プラークコントロールとは、歯垢を取り除くことで、お口の中の細菌の量を減らし、害を及ぼさないレベルに制御することです。プラークコントロールは、虫歯や歯周病予防に大変効果的です。多くの場合はご自宅での歯みがきによるセルフケアです。当院では、患者さん一人ひとりのお口の中の環境や状態に適した、最適なブラッシング方法を指導しています。

スケーリング当院の歯周病治療
スケーリングとは、歯みがきでは取り除けない歯石や歯垢を、スケーラーという超音波による特殊な器具を使って除去する治療方法です。歯石は、一度取り除いてもしばらく経つと再形成されるため、定期的なスケーリングが必要です。

当院の歯周外科治療

基本治療では完治できない場合、歯周外科にも対応しています。

フラップ法当院の歯周外科治療
歯肉に麻酔をして切開し、歯根の歯垢・歯石を取り除く外科的な治療法です。歯槽骨の清掃や、ダメージを受けた歯肉組織の除去なども合わせて行い、歯肉を縫合します。

歯周ポケット掻爬術
歯周病がまだ軽度の場合に行う外科手術です。器具を使って、歯根の表層や歯周ポケットの中の汚れ、感染してしまった組織をかき出します。掻爬術を行えば歯根面に歯ぐきが付着して、再び汚れが溜まりにくい環境を作ることができます。

歯周病の進行を早める咬合性外傷も同時に治療

歯周病治療当院では、歯周病治療と並行して咬合性外傷の治療をお勧めすることがあります。咬合性外傷とは、虫歯や歯周病といったお口の中の二大疾患に次いで、第三の疾患といわれており、歯ぎしりや食いしばりによって歯がぐらついたり傷ついたりする症状のことです。咬合性外傷を放置しておくと、歯周病の進行に拍車をかける恐れがあります。

当院ではマウスピースを使って咬合性外傷の治療を行います。お口に合わせたマウスピースを作り、就寝時に装着するだけですので、どなたでも簡単に取り組めます。

マウスピース治療について

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